私は注文住宅の営業マンをしていた経験があり、土地の調査や間取りの作成なども携わっていました。
また、自分自身も注文住宅を建てています。だからこそ、プロ目線で客観的に家づくりのことがよくわかります。
最近通勤する道に立っている家について少し思うことがありました。
それは、「家を建てるときに周りのことを考えているのか」ということです。
隣の平屋が見えなくなってしまう家
元々一階建ての平家住宅が建っていた土地の隣に売り土地がありました。
少し狭い土地でしたが最近住宅が着工したようです。おめでとうございます!
しかし、その新しく建つお家が2階建てで背が高いのです。何が問題かというと、先にあった平屋に日が差し込まない、平屋に住んでいる人は窓からの眺めが悪くなるのです。
当然環境が変わってしまうのは当たり前のことなので仕方がないのですが、配慮が必要だと思います。それに、自分達さえ良ければいい家って、本当にいい家でしょうか?
住宅は個人の所有物ですが、それを建てるための土地は日本地図を細かく分けたある一つの区画をお金を払うことで他人が立ち入るのを制限するなどの権利を得ているにすぎません。もっというと、もともと森などがあって生き物たちが住んでいたところを人間の都合で開発して売り物にしているのです。
住宅を建てることに反対するつもりはありません。動物だってお家を作るんですから。しかし、その場所に建てさせてもらえるありがたさを感じて、敬意を払う必要があると思います。
土地をどのように見るか
では、どのように建てるべきなのか初歩的なポイントをお伝えします。たった一つ考えて欲しいのは、「家」ではなくその「土地」でどう生活していくのかということです。土地がなければ家は建たないのですから、家より先に土地があるのです。
小さい土地に無理やり3階建てを建ててたくさん部屋を作るのではなく、土地に見合った家を建てる。もし広々暮らしたければ広い土地を探す。
暮らしたい土地の条件と建てたい家の条件が合わないと、地域にミスマッチな家が建ってしまいます。しかし今のお家づくりにおける土地選びは、その土地でどんな暮らしをするかではなくて学区や職場への距離、買い物などの利便性です。
まとめ
家づくりをするときはどうしても家を主役にしてしまいがちですが、その土地でどのように暮らすかということを大切にして家づくりをすると、地域での佇まいも自然なものになるでしょう。
しかし、家づくりは一生に一度の決断なので失敗して当たり前です。初めて自分で服を買ったときは今考えれば間違った選択をした、という人も多いのではないでしょうか?
家づくりもシンプルに考えればお買い物です。考えて選んで失敗して、少しずつ間違った買い物をしないようになっていきます。
でもお洋服と違って失敗できない買い物です。だからこそ、慎重な予習や価値観の見直しが必要になります。
これからお家づくりをする人で何かお悩みがあれば是非ご相談ください。
コメント